高齢者・子ども・現場スタッフのための熱中症対策

こんにちは。

訪問看護の現場では、7月・8月の猛暑が本格化する今、熱中症対策がとても重要な課題です。
今回は、訪問先の患者さん(高齢者・子ども)に向けて気をつけたいポイントと、訪問するスタッフ自身の対策についてまとめました。


🌞 なぜ熱中症に注意が必要なのか?

熱中症は気温や湿度が高い環境で体温調節がうまくできず、体内に熱がこもることで起こります。
特に高齢者や子どもは体温調整機能が弱く、症状に気づきにくいため重症化しやすいのが特徴です。
また、訪問看護スタッフも車移動や屋外活動が多く、リスクが高い職種です。


👴 高齢者に多いリスクと対策

高齢者が危険な理由

  • 喉の渇きを感じにくく、水分摂取が少ない
  • エアコンを嫌がり、室温が高いまま
  • 持病や薬の影響で脱水しやすい

対策ポイント

✅ 室温を28℃以下に保つ(湿度は50〜60%が目安)
✅ こまめな水分補給(目安:コップ1杯を1〜2時間ごとに)
✅ 経口補水液や麦茶でミネラル補給も
✅ エアコン使用に心理的抵抗が強い場合は、扇風機や冷感タオル併用も提案

訪問時は「お部屋の温度を一緒に確認する」「水を飲んでもらう声かけ」を必ず行いましょう。

また、エアコンのつけ忘れも多いので気をつけてください。


👶 子どもに多いリスクと対策

子どもが危険な理由

  • 体温が上がりやすく、汗で脱水しやすい
  • 自分で暑さを訴えられない
  • 遊びに夢中で水分を忘れがち

対策ポイント

✅ 室温管理は高齢者と同じく重要
✅ 外遊びはなるべく午前中や夕方に
✅ 水分補給は遊びの合間にしっかり促す
✅ 頭や首を冷やす冷感グッズも有効

保護者へのアドバイスとして、「おしっこの回数が少ない・色が濃い」は脱水のサインです、と伝えておくと良いでしょう。


🚑 訪問看護スタッフ自身も守ろう

猛暑の中での訪問は、スタッフ自身が熱中症になるリスクも。
命を預かる立場だからこそ、自分の体調管理も大切です。

スタッフの対策

✅ 訪問車両内のエアコンはしっかり活用
✅ 冷たい飲み物を常備し、訪問の合間にも水分補給
✅ 首や脇の下を冷やすクールグッズを準備
✅ 外での移動時間は短く、日陰を選ぶ

「喉が渇いてから飲む」では遅いので、計画的に水分・塩分を補いましょう。


✍️ まとめ

熱中症は、予防が何よりも大切です。
患者さんに寄り添う私たちだからこそ、相手の生活環境や身体状況に応じて、きめ細やかな声かけと提案をしていきたいですね。

現場全体で意識を高め、利用者さんもスタッフも無事にこの夏を乗り越えましょう!

愛の手訪問看護ステーション 看護師 鷲尾 拓也