接遇について考える事
平素よりお世話になっております、愛の手訪問看護ステーションの理学療法士の中川と申します。
この度、ブログの更新担当の1人に任命されまして、2週間に1度、仕事をしていて感じた事や、プライベートで感銘を受けたことなど、皆さまに是非共有したいなと思った事を記事にしていけたらと思っています。
さて、第一回目の個人的なブログ更新ですが、今回は「接遇」について、少しお話したいと思います。
サービス業に携わる方であれば一度は耳にすると思われるこの「接遇」ですが、基本となる” 接遇5原則 ”が基本と言われています。
それが、
①挨拶
②表情
③身だしなみ
④態度
⑤話し方、言葉遣い
です。
基本的な事ですが、本当に自分はこの5つの原則が出来ているのか、やっているつもりでも相手の捉え方は違うかもしれないですよね。気持ち良い挨拶が出来て、柔らかい表情・笑顔で、清潔感のある服装で、丁寧な話し方で…とよく言われますが、
上記の5原則の根本にあるのは、「相手の立場になって考えられているかどうか」であり、それこそが非常に大切だと私は思っています。
私はリハビリ職として働き始め、いつの間にか12年経っていますが(それだけ歳をとってしまったんですね…)、リハビリ介入時に「あ、この人とのリハビリは辛いだけだな。楽しくないな」と思われたら負け、と思っています。
本当は運動なんて嫌いだけど、この人となら頑張ってみようかなと思ってもらえるように、
①その人を知る事
②辛さに寄り添う事
上記の2点を心がけています。特に、寄り添う気持ちがとても大切だと思います。
それを身をもって感じた出来事が過去にありました。
以前、私は持病の悪化により入院した事があります。
入院中の生活は痛みとの闘いで、当然痛いから眠れない。部屋からも出る事が出来ない。といった状況が続き、「あ、これは利用者さんと似ている状況だな」とふと思ったのでした。
やりたい事があるのに、出来ないというのはこんなにもストレスを感じるんだなと実感した瞬間です。
負けず嫌いの私は、良い大人であるにも関わらず、やりたくても出来ない自分が情けなくて悔しくて、夜中に病院のトイレの前の椅子に座って泣いてしまった事もありました。
その時にそっと隣に座って、眠くなるまで話をしてくれた看護師さんが居ました。
病気とは全く関係のない、趣味の話。ペットの話。今日食べたご飯の話。
気分転換に院内の散歩につきあってくれた看護師さんもいました。
私が単純だからというのもあるかもしれませんが、それだけでも、「辛いけど、もう少し頑張ってみよう」という気持ちが増えていくんですね。
なるほど、寄り添うってこういう事なんだな、とも思いました。
利用者さま方はそれぞれ何かしらの辛さを抱えていて、その辛さはご本人にしか分かりません。でも、その気持ちに寄り添う事は出来ると思います。
私はその接遇の根本にある、「寄り添う気持ち」を大切にして訪問リハビリに携わっていきたいなと常々思っております。
理学療法士 中川 友紀恵

(我が家の愛猫 虎鉄 です。2歳になりました!)